第16話 芦屋神社



 「天穂日命」(あめのほひのみこと)を祀る。天穂日命は、天照大神の第2皇子で、出雲に「国譲り」の交渉に出向き、統治していた大国主命から出された「国を渡す代わりに祭神として祀る」との条件を受けて、 出雲大社を建てた。天穂日命の子孫が芦屋市で同神を祀り神社を創建したことから、縁結びの神として現在に伝わっている。
 境内には、芦屋市の礎を築いた猿丸家ゆかりの猿丸太夫の墓(供養塔)がある。

 芦屋駅から北東へ約10分。山手の大邸宅街にありますが、昭和30年代後半までは、辺りは春には一面のコバノミツバツツジ、秋は柿の名所となる山でした。住宅やマンションが建ち並んだ今でも、「初詣には45,000人の参拝客がありますが、皆さん3列に整然と並んで静かに参拝を待たれるんです」と山西宮司。
 阪神大震災では、鳥居が倒壊、社務所と客殿が全壊しましたが、氏子の寄付などで、平成12年に再建されました。
 10月11日、12日の2日間は「あしや秋まつり」。氏子域からは4基のだんじりが芦屋市内を巡行しますが、標高85mの芦屋神社への昇降は見ものです。また今春、屋根の上に鳳凰を飾った雅な神輿「鳳輦」が40年ぶりに復活して厳かに巡行し、話題を集めました。




宮司
・山西康司さん

実家は神戸の二宮神社。國學院大学卒業後、兵庫県神社庁を経て、2011年から芦屋神社宮司。
 「人と人、人と仕事など、全てのご縁を結ぶ神様と皆様の仲立ちをしています」。



芦屋神社
芦屋市東芦屋町20-3 
TEL.0797-34-1833

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