第14話 上ヶ原八幡神社



 寛文3年(1663)に、徳川家綱の命により廣田神社の改築が行われた際、同神社の五殿のうちの一つを鎮守の神として祀られたとされ、廣田神社との縁が深い。
 二の鳥居は寛文13年(1673)建立。市内では最古、阪神間でも2番目に古い鳥居であり、狛犬も江戸末期には姿を見せており、地域住民に大切にされている。  かつて上ヶ原一帯を訓練の場としていた西宮海軍航空隊の「雄飛の碑」もある。

 関西学院の西、甲山のふもとにある小さな神社。神戸市西区の住吉神社宮司が兼務していたところを現・丘田宮司が引き継ぎ、地元住民の協力を得ながら神社を営んでいます。
 氏子で組織される奉賛会とは別に、「老友会」や「婦人会」の皆さんが、毎朝の掃除、毎月のお誕生会、祭りの進行などを積極的に行い、「みなさんのおかげでいつも清々しい神社でいられます。ありがたいことです」と宮司。
 年始の歳旦祭から、初午、春祭、夏祭、秋の大祭、新嘗祭、大祓と続く年間行事にも、なくてはならない地域力。7月25日に行われた夏祭りでも、23日の茅取りに始まって、茅の輪くぐり、万灯祭、盆踊りへとクライマックスまでの随所で、住民のみなさんが手伝っています。




宮司
・丘田映子さん

長く神社の仕事を手伝い、59歳で神職資格を取得。お嬢さんを権禰宜とする母子神主。歯に衣着せぬ物言いと心配りの行き届いた行動からは、地域住民に親しまれている様子がうかがえる。



上ヶ原八幡神社
西宮市上ヶ原山田町4-93 
TEL.0798-52-2257

バックナンバー